第 4 章:
インストール後の作業
UnixWare 7 をインストールした後、以下の説明に従って作業します。
- 緊急リカバリ媒体の作�® − 緊急リカバリ媒体の作�®に関する説明は、オンラインドキュメント http://localhost:8458 の「バックアップとリストア」にあります。
- Linux Kernel Personality (LKP) をインストールした場合、オンラインドキュメントの「Linux Kernel Personality」の情報に従って、システムで LKP を使用できるように設定します。このドキュメントは、Updates CD (CD #2) の lxcompat セットでインストールされます。lxcompat セットには lkpdoc パッケージが含まれています。
- 追加のハードウェアデバイスの設定
- システムの設定と管理
- 使用するデスクトップの設定
- DocView の設定と使用
- アップデート情報の入手方法
- パッケージインストレーションの検証
- 大容量物理メモリのサポート
- 監査機能をオンに設定する
- インストール中またはアップグレード中に入力しなかった製品または機能のライセンスがある場合、[ライセンス管理] の使い方と製品の登録方法に関する情報を「[ライセンス管理] の使用法」で調べて、入力します。
上記のすべての作業に関するフルセットのドキュメントは、DocView 形式で用意されており、ブラウザでアドレス http://localhost:8458 を指定すると参照できます。この章では、このような初期設定作業について簡潔に説明し、詳細情報が記載されているオンラインドキュメントを参照先として示します。
追加のハードウェアデバイスの設定
UnixWare 7 システムには、追加のハードウェアをインストールして設定するための SCOadmin とその他のユーティリティがあります。
オーディオ
[オーディオ設定管理] を使って、サウンドカードを追加し設定します。scosound(X1) ユーティリティを使うと、オーディオファイルの再生と録音を行うことができます。が行えます詳細については、オンラインドキュメントの「ハードウェア」の「オーディオアダプタの設定」を参照してください。
プリンタ
- ローカルプリンタとリモートプリンタの追加、変更、コピー、あるいは削除
- デフォルトプリンタの設定
- プリンタを使用可能または使用不可能にする
- プリンタがプリントジョブを受け付けたり、拒否するように設定する
詳細については、オンラインドキュメントの「ハードウェア」の「プリントサービスの管理」を参照してください。
ネットワーク
[ネットワーク設定管理] を使って、LAN ネットワークアダプタドライバと、LAN および WAN プロトコルを設定します。詳細については、オンラインドキュメントの「ネットワーキング」の「ネットワークハードウェアの設定」を参照してください。
ビデオ
詳細については、オンラインドキュメントの「ハードウェア」の「ビデオアダプタとモニタの設定」を参照してください。
モデム
[モデム管理] を使って、シリアルモデムをシステムに追加します。PCMCIA モデムは、デバイス設定ユーティリティ (DCU) を使って設定します。ISDN バスアダプタは、[ネットワーク設定管理] を使って設定します。詳細については、オンラインドキュメントの「ハードウェア」の「モデムの追加と設定」を参照してください。
シリアル回線
、[シリアル管理] を使って、COM1: からCOM4: までのシリアルポートを設定します。詳細については、オンラインドキュメントの「ハードウェア」の「シリアルポートの設定」を参照してください。
大容量ストレージ
デバイス設定ユーティリティ (DCU) を使って、インストールプロセス中に自動検出されなかったテープや、CD-ROM、ハードディスクドライブを追加します。詳細については、dcu(1M) のマニュアルページ、オンラインヘルプの「ハードウェア」の「Using the Device Configuration Utility」、本書の「ハードウェアの設定」を参照してください。
システムの設定と管理
Linux Kernel Personality の設定方法と管理方法については、オンラインドキュメントの「システム管理」の「Linux Kernel Personality」を参照してください。
UnixWare 7 では、SCOadmin が主要なシステム管理ツールです。SCOadmin を使うと、システム上の主なサービスの設定と管理が行えます。以下に記載した参照先は、オンラインドキュメント http://localhost:8458 のサーチ機構を使って検索できます。
ユーザとグループ
詳細については、オンラインドキュメントの「ユーザとグループ」の「ユーザアカウントの管理」を参照してください。
ファイルシステム
[ファイルシステム管理] を使って、ファイルシステムの追加、変更、削除を行います。詳細については、オンラインドキュメントの「ファイルシステム」の「ファイルシステムの管理」を参照してください。
FTP
詳細については、オンラインドキュメント「ネットワーキング」の「Configuring File Transfer Protocol (FTP) servers」を参照してください。
ネームサービス
詳細については、オンラインドキュメントの「ネットワーキング」の「Configuring Domain Name System (DNS) servers」を参照してください。
メール
コンピュータ上のメールシステムを設定するには、[メール管理] を使用します。詳細については、オンラインドキュメントの「Configuring mail and messaging」を参照してください。
ネットワークプロトコル
詳細については、オンラインドキュメントの「ネットワーキング」の「LAN 接続の設定」と「WAN 接続の設定」を参照してください。
他の SCOadmin 管理機能を使用して、拡張ネットワーク、セキュリティ、プロセス管理などの機能も設定できます。使用可能な SCOadmin 管理機能については、オンラインドキュメントの「デスクトップ」の「SCOadmin による、システムの管理」を参照してください。
使用するデスクトップの設定
システムをマルチユーザモードでブートすると、UnixWare 7 はデフォルトでグラフィカルログインプログラム dtgreet を起動します。デスクトップを選択するには、グラフィカルログインの [セッション] メニューから、以下のいずれかを選択します。
CDE デスクトップ
このデスクトップは、UnixWare 7 の推奨デスクトップです。CDE (Common Desktop Environment、共通デスクトップ環境) 規格に適合しており、以下の機能を提供します。
CDE デスクトップの詳細を参照するには、CDE デスクトップ上の [ヘルプ] アイコンをクリックしてから、[CDE ヘルプ] をクリックします。
Panorama デスクトップ
このデスクトップは pmwm リリース 2.0 に基づいており、以下の機能があります。
詳細については、pmwm(X1) のマニュアルページを参照してください。
フェイルセーフセッション
このデスクトップは、CDE デスクトップのコンフィ�®ュレーションファイルが破壊されてしまった場合に利用できます。基本的で、カスタマイズ不可能な CDE デスクトップを使用できます。
DocView の設定と使用
DocView は、�®規模構�®を除くすべてのシステムプロファイルで、デフォルトで使用可能です。本書に記載されているすべてのオンラインドキュメントは、ブラウザでアドレス http://localhost:8458 を指定することにより参照できます。DocView は、従来のリリースで使用されていた SCOhelp ブラウザに代わるものです。DocView の詳細については、オンラインドキュメントの「New Features and Notes」の「Release 7.1.3」を参照してください。
DocView は、サーチエンジンとして htdig を使用しています。すべてのソフトウェアとドキュメントをインストールした後で、/usr/lib/docview/conf/rundig コマンドを使ってサーチインデックスを作�®する必要があります。サーチインデックスの作�®処理には、インストールされたドキュメントの量によって 1 時間以上かかることがあります。したがって、システムの負荷が最少の状態で実行することをお勧めします。
DocView サーバを起動するには (または、DocView サーバが稼働しているか確認するには)、/etc/docview コマンドを使用します。デフォルトでは、大部分のインストレーションプロファイルで、DocView はシステムのブート時に起動されます。
DocView を使って参照できるドキュメントを表示するには、以下のいずれかを実行します。
- デスクトップの端末エミュレータウィンドウのコマンド行で docview と入力します。
- CDE デスクトップの場合、ヘルプアイコンをダブルクリックします。
- Panorama デスクトップの場合、ヘルプアイコンをダブルクリックします。
- 任意のブラウザ (LKP 環境のブラウザも可) を使ってアドレス http://localhost:8458 を指定します。ネットワークに接続している他のシステム上のブラウザでも、アドレスを http://sysname:8458 と指定することにより、DocView サーバを利用できます。ここで、sysname は、DocView サーバが稼働しているシステムの完全修飾ノード名 (例: mysystem.mynet.com) です。
- SCOadmin の各画面では、ヘルプを参照したいアイテムの上にカーソルを移動 (またはアイテムを選択) して、<F1> を押します。あるいは、[ヘルプ] ボタンがある場合には、[ヘルプ] ボタンをクリックします。
DocView の設定と拡張機能の使用法については、オンラインドキュメントの「デスクトップ」を参照してください。
アップデート情報の入手方法
UnixWare 7 システムに関する重要な情報を提供する Web サイトが 2 つあります。
- Support Library (http://www.sco.com/support) には、UnixWare 7 の技術情報と、発生する可能性が高い一般的な問題点に対する対応策があります。製品名、キーワード、および文書番号による検索が可能です。
- 「Late News」ドキュメントサイトには、UnixWare 7 の本リリースの出荷後に判明したソフトウェアとハードウェアの制限事項に関する情報があります。「Late News」には、ドキュメント Web サイト http://www.sco.com/support/docs (日本語サイトは http://www.caldera.co.jp/support/docs/) からアクセスできます。
パッケージインストレーションの検証
システムをインストールした場合や、新しいパッケージに含まれているレイヤーソフトウェアをインストールした場合、pkgchk(1M) コマンドを実行することにより、パッケージが正しくインストールされたかどうかを検証できます。
このコマンドを実行すると、システム上のさまざまなパッケージ間の相互関係が原因で、多数のエラーが表示されることがよくあります。これらのエラーは記録しておく必要がありますが、pkgchk -f コマンドによる修正を試みてはいけません。このコマンドは現在サポートされていないので、使用するとシステムが誤動作することや、リブートしなくなることがあります。現時点では対応策はありません。
大容量物理メモリのサポート
4 GB (232 バイト) を超えるアドレス空間にメモリを持つマシンには、大容量物理メモリ (LPM) サポートが必要です。/stand/boot に ENABLE_4GB_MEM=YES を設定すると、4 GB を超えるメモリを検出することができます。システムの調整可能パラメータを使って、物理メモリを「専用」メモリと「汎用」メモリに分けることができます。
LPM サポートの設定方法の詳細については、オンラインドキュメント http://localhost:8458/en/SM_perform/CTOC-MngSysPerf.html を参照してください。
監査機能をオンに設定する
インストレーションプログラムを実行中に監査パッケージをインストールした場合でも、システムの起動時に監査機能がデフォルトで使用できる訳ではありません。
手作業で監査機能をオンにするには、root ユーザで auditon(1M) コマンドを実行します。システムをシャットダウンする前に auditoff コマンドを実行し、監査機能をオフにしなければなりません。監査機能をオンにしたままリブートすると、システム性能が極端に低下するので、監査機能をオフにして防止する必要があります。
監査のオンとオフを自動的に切り換えるには、/etc/rc2.d/S02audit ファイルを編集し、auditon コマンドと auditoff コマンドを実行する行のコメント記号を削除します。
監視機能では、システムの Linux Kernel Personality (LKP) モードのアクティビティの監視レコードを出力できません。詳細については、auditon(1M) のマニュアルページを参照ください。